iPadからMac上のペイントソフトを操作できるアプリ「Astropad Standard」でClip Studio(クリスタ)を使うときの便利な機能や、Duet Displayとの現時点での違いをまとめました。
AstropadでClip Studioを使う
描画処理については、先日のアップデートでさらに高速化されました。それでも使用環境(Macの性能や画面解像度など)、使用するアプリによって使用感は随分変わってくるでしょう。
Astropadで最もよく使われるソフトは「Photoshop」だと思われますが、日本では特に「Clip Studio」を使いたいというニーズが多いようです。Astorpadの開発メーカーもよく使われるアプリの最適化をすすめていて、「Clip Studio」は「メディバンペイント」「SketchBook」などよりも描画処理がスムーズになってきています。
描画のラグを補う「マジェンタライン」
手元のiPadで描いた線がMac上で描画され、再びiPadに表示されるまでにはデータ送信のためタイムラグ(遅延)が発生します。
そのラグを軽減して作業をスムーズに行えるように「マジェンタライン」と呼ばれるストロークのプレビュー機能があります。
描画した線の表示にラグがあっても、この「マジェンタライン」で表される赤紫の線で確認しながら作業できます。
Duet Displayと比較する
「Astropad」と同様の機能を持つアプリに「Duet Display」があります。同じような機能をもつ2つのアプリですが、それぞれ得手不得手があり、同じように使えない部分もあります。
両者の違いをまとめると以下のようになります。
【Deut Display】(Duet Proバージョン)1,200円
- MacとWindowsに対応
- サブディスプレイとしても使える
- ブロックノイズがないクリアな表示
- MacのTouchbarに対応
- キーボード入力に対応
- Duet Proの機能は年間2,400円
【Astropad】3,600円
- Macのみ対応
- ショートカットボタン機能
- 修飾キーを表示
- 表示範囲の調整機能
- メジャーなペイントアプリに最適化されている
- 書き出しをプレビュー表示(マジェンタライン)してラグを軽減
- 画面の色調を正確に再現する機能
2つのアプリを比較すると「Duet Display」はサブディスプレイとして開発されており、汎用性に優れていると言えます。一方で「Astropad」は初めからペイントなどを目的としたアプリであり、ショートカットボタンなどクリエイターが求める機能を揃えています。
両者の描画処理能力に大きな差は無いように感じますが、「Astropad」はノイズが出やすいがアプリに最適化されているぶんだけ処理が軽い。「Duet Display」はノイズは発生しませんがレスポンスがやや劣ると思います。
Astropadは近日中に新製品を発表
「Duet Display」がサブスクリプションサービスとしてApple Pencil対応機能をリリースしたことで、競争が激しくなってきました。ここでAstropadは新製品をリリースして対抗するようです。
新製品の詳細はまだ明かされていませんが、おそらくプロユーザー向けの進化したアプリとサービスを提供するものと思われます。
(すでにAstropadアプリは”Astropad Standard”という名称になっています)
↓リリースされました。
コメント
AstropadはCLIPSTUDIOで不具合出てるんですよねえ…。二本指で用紙の上下左右への移動ができず、線が引かれてしまう。アップデートで治ってると思ったんですけど。
どうやらそういった不具合があるようですね。
Wacomドライバが干渉しているとか、何かPC側の設定が関係しているのかも…。
私もいろいろ情報を漁っているのですが、まだよくわかりません。
開発者には伝わっていると思います。
比較記事を書いてくださってありがとうございます。気になっていたアプリだったので参考になりました。Astropad Studioの継続的なレビューを行うということで応援します。
できれば、通常版との比較やDuet Display、DuetのPro版との比較もしていただけると嬉しいです。iPadの液タブ化アプリは現時点でこの2つが筆頭だと思うので。これらのアプリはなかなかネット上に情報がないので、今後のレポートも楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
ミラーリングとサブディスプレイのアプリは目的が違うのですが、
Duest DisplayがApple Pencil対応したことで混戦模様ですね。
今後も比較して記事にしていきたいと思います!