Affinity Photo | iPad Proの可能性を広げるPhotoshopクラスの本格的な画像編集アプリが登場!P3やCMYKカラーモードにも対応


MacやWindowsでPhotoshopクラスの画像編集アプリとして人気の「Affinity Photo」が遂にリリース。タッチ操作に最適化しながら、機能面ではデスクトップ版とほぼ同じツールが使用できます。今までのiPad Proに不足していたピースを埋める待望のアプリと言えます。
CMYKのカラーモードもPhotoshop完全互換のファイル形式もiPadから作れる時代がやって来ました。

対応端末と使用前の注意点


現時点では日本語環境における不具合があり、そのままでは写真を読み込んだりキャンバスを作るときにアプリが強制終了します。


これは近日中に解決されるそうですが、ひとまず回避するにはiPad設定アプリで言語設定を日本語から「English/英語」に変更 → Affinity Photoの環境設定(画面右上の歯車のアイコン)で言語を日本語に変更します。それから再びiPadの言語設定を日本語に戻す。
これでOKです。

※2017/6/7 アップデートで不具合は修正されています。

 

また、このアプリは高機能であるため処理能力の低い端末では使用できません。以下の端末でご利用ください。

  • iPad Proモデル
  • iPad Air2
  • iPad 5 (2017年発売のモデル)

※アプリの「互換性」欄にはiPad miniなども記載されていますが、実際には対応する端末ではありません。

写真やカスタマイズしたキャンバスを開く


まずは編集する画像やキャンバスを作成します。
「+」ボタンから選べるメニューは以下の9つです。

  • 新規ドキュメント
  • クラウドから読み込み
  • Photosから読み込む
  • 新規パノラマ
  • 新規スタック
  • 新規フォーカス結合
  • 新規HDR結合
  • カメラから読み込み
  • 新規プロジェクト

「新規プロジェクト」は作品をフォルダで分類する代わりに使うと考えればよいでしょう。
「新規ドキュメント」を選ぶと、好きなカラーモード、解像度のキャンバスが作成できます。

 


「新規ドキュメント」では、初期設定の単位がインチになっています。ピクセルやミリメートルなど作りやすい単位に切り替えます。

カラーモードは以下のものが使用できます。
さらにそれぞれのモードに複数のプロファイルが用意されています。Photoshopで扱えるものと同じものが使えると考えてもよいでしょう。

  • RGB/8
  • RGB/16
  • グレー/8
  • グレー/16
  • CMYK/8
  • LAB/16

編集画面のユーザーインターフェース解説


編集画面のインターフェースです。

上部には「ペルソナ」と呼ばれる編集モードが配置されています。
左側にツールボタンが並び、右側にはそれぞれのツールの設定ウィンドウのボタンが配置されています。

編集中は画面下に調整項目が表示され、スライダーの中央からドラッグすると数値を調整できます。

目的に合わせて5つのペルソナ(モード)を使い分け


まず画像を開いた編集画面では上部ツールバーに2つのアイコンと5つの「ペルソナ」と呼ばれる編集モードが並んでいます。

  • ドキュメント
  • コマンド
  • 写真
  • 選択
  • ゆがみ
  • 現像
  • トーンマッピング

「ドキュメント」では開いているキャンバスの設定を変更したり、保存リサイズなどを行います。「コマンド」はコピーやペーストなど編集メニューがあります。レイヤーの編集もここから。

「写真」ではペイントツールやテキスト、ベクターペンなどのグラフィックツールを選択できます。
「選択」では超高性能な選択ツールを使用、「ゆがみ」はさまざまな変形をメッシュを使って行います、「現像」はレタッチやRaw画像の編集を、「トーンマッピング」はトーンマップの編集が行えます。

それぞれのモードは自由に組み合わせて編集できますが、ペルソナを切り替える際にラスタライズが必要になることがあります。

レイヤーやプレビューウィンドウを表示


右端にはツールウィンドウが収納されています。
それぞれタップしたときのみウィンドウが表示されます。
右上にある「ピン」のアイコンをONにしておくことで、常に表示したまま作業できます。

Photoshopに並ぶ強力なフィルター


光源を加える加工や、歪みなど多彩なフィルターをタッチ操作に合わせたリアルタイムプレビューで確認できます。

さらにApple Pencilを使えば傾きによってコントロールすることもできます。

パスの編集が可能なベクターレイヤーが使える


このベクター機能も今までのiPadアプリではなかったもの。個人的にもかなり嬉しいですね。

ペイントレイヤーとは別にベクター素材を配置できます。
(ペイントはピクセル、ベクターはカーブとレイヤーに表示されます)
もちろんパスの修正なども行えるため、ベクターイラストも作成可能です。

配置した図形のパスも編集できます。

メッシュによるゆがみ変形が超強力


ゆがみペルソナでのメッシュ変形はかなり強力です。
使ってみた範囲内では、かなり複雑に変形されたメッシュも難なく処理してくれます。

iPad Proでは処理がほとんど重くならないところはいいですね。

ペイントツールとしても使える充実の機能


ペイントツールとしてもかなり強力です。
ブラシは各調整項目ごとに筆圧カーブを設定でき、Photoshopブラシのインストールも可能。
水彩ブラシ設定や複数のブラシ形状登録などの機能もあります。


ただし、まだ調整が行き届いていないようで、Apple Pencilでは「入り」にダマが出たり筆圧カーブを調整しないと極端に筆圧がかかってしまいます。

今後の修正に期待したいところです。

今だけセール価格で販売中

現時点ではリリース記念として約20%オフで販売中。
通常3,600円のところ2,400円となっています。

間違いなくiPad Proの定番となる画像編集アプリです。
処理能力も高く、複雑な加工も軽くこなしていく技術力に感動してしまいました。

一部不具合もあるようですがすぐに修正されるようなので、今のうちに手に入れておいて損はないでしょう。

このブログでは、引き続き解説記事を更新していく予定です。
ぜひアプリを購入したらチェックしてみてください!

 

 

コメント

  1. 詩音 より:

    凄く気になるソフトなのですが、
    Affinity PhotoのiOS版はタブレット特有の指でのジェスチャーに
    対応しているのでしょうか?

    例えば、メディバンやProcreateで定番の動作の
    2本指でピンチすると拡大縮小が出来たり、

    2本指でタップすると取り消し(アンドゥ)する事は可能でしょうか?

    • Necojita より:

      詩音さん コメントありがとうございます。

      Affinity Photoでもマルチタッチジェスチャーに対応しています。
      でも2本指での取り消しは非対応です。

      2本指でのピンチズームは可能、2本指タッチで「選択解除」などが選べるメニューが表示されます。

  2. 詩音 より:

    レスありがとうございます。
    安かったので思い切って購入しました。

    取り消し非対応は残念ですが、意見を言っていれば、そのうち付け加えられるかもと思っています。

    Affinity Photoについては、分からないことが沢山有るので、今後の記事を期待しています。