新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞiPad Creatorブログをよろしくお願いします。iPad ProもApple Pencilも2018年をいい形で迎えることができたのではないでしょうか。
そこで2018年のiPadのクリエイティブ環境を少し予想してみたいと思います。
第三世代iPad ProにはFaceIDと全面ディスプレイ
昨年末にリリースされた「iPhone X」も最近は店頭ですぐ買えるようになり、私もようやく購入できました。
使ってみて感じたのは、認識率の悪い「FaceID」はiPhoneよりもiPadやMacに向いている機能だなということ。
「FaceID」はiPhoneで使うには不便なシーンが多く、一定の落ち着いた環境(光源や角度)で使われるiPadで真価を発揮しそう。むしろ早くiPad Proで使いたいです。
また下から上へのスワイプによるアンロック、アプリ切り替えも、iPadのiOS11ではすでに自然に使われているため馴染むでしょう。
第三世代iPad Proに「FaceID」や「全面ディスプレイ」が採用されるのかは、まだわかりませんが少なくともワイヤレス充電は搭載されそうです。
ワイヤレス充電対応のApple Pencilも一緒にリリースされそうな気がします。
クリエイティブ系アプリとユーザーインターフェース
2017年にはクリスタこと「CLIP STUDIO PAINT EX」や「Affinity Photo」など魅力的なアプリがPCからやってきました。
さらに今年は「Affinity Designer」や「Pixelmator Pro」のリリースが控えており、今後もPCから移植されるアプリは増えていきそうです。
そこで問題となってくるのはユーザーインターフェースの最適化です。PCからそのまま移植する方が開発コストが抑えられる(PCに慣れたユーザーにも支持される)でしょうが、画面の小さなiPadモデルでは使いにくく生産性ではPCに劣ります。
それでは継続して使われるツールになれないでしょう。
やはりiPadで生きるインターフェースが開発されることに期待したいですね。
Apple Pencilと他社製スタイラスペン
iPad Proで使えるペンはApple Pencilしかありません。現状でもApple Pencilは最も優秀なデジタルペンの1つですが、サードパーティにも高速なスキャンレートのAPIを解放すべきだと思っています。
他社がいくら質の良いペンを作っても、iPad Proの高速なスキャンレートを使えなければ、指のトレースにすぎません。
結果として、ペンの滑りや重量バランスなど好みで選択できる状況にないのは問題です。やはりペンはもっと使用者が選べるほうが望ましく、そのほうが発展していくはずです。
とりあえずは、ペーパーライクフィルムがもっと使いやすくなり、サードパーティから素材の違うペン先チップが出てくれると嬉しいです。
AdobeとWacomとiPad Pro
iPad ProとAdobe、Wacomの関係が今後どのように動いていくか気になります。
Adobeは未だにPhotoshopやIllustratorといった主力アプリをiPad Proでリリースしていません。Photoshopの一部機能を取り出したようなアプリは複数ありますが、それではiPad Proユーザーの満足するものではないように思います。
液晶ペンタブレットメーカーWacomはiPad ProやSurfaceのような「2 in 1」タイプのノートPC、中国メーカーによる格安液晶タブレットも含め、多数の競合デバイスの登場で追い詰められているのは間違いありません。
Apple Pencilと競ってよりよい製品をリリースしてくれればユーザーにとっては利益となります。しかし、今のところWacomから次の一手は見えてきません。
数年間止まっていた液晶ペンタブレット市場が大きく動き出した今、Wacomがどのような製品を出していくのか問われる年にもなりそうです。
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