フォントベンダーのダイナコムウェアよりiPad専用アプリ「DynaFont App(ダイナフォントアプリ)」がリリースされています。iPadOSのカスタムフォント機能を用いて、対応アプリ(iWorkアプリやAffinityなど)内で使えるフォントを提供します。フォントをインストールする機能のほか、画像とフォントのコラージュ機能や画像から似たフォントを表示する機能など複数のコンテンツが盛り込まれているところにも注目です。
カスタムフォント対応アプリにダイナフォントがやってきた
iPadアプリではすでにモリサワフォントの「MORISAWA PASSPORT for iPad」、フォントワークスの「mojimo」など大手フォントメーカーのアプリがリリースされており、今回ついにダイナフォントも参戦したという形になります。各アプリの課金方法や収録フォント数などはバラバラですが、比較的安価な価格で高品質なフォントを導入できるよう設定されており、有料フォントを利用してこなかったiPadユーザーにもぜひ試してみてほしいアプリです。
「ダイナフォントアプリ」には以下の機能が用意されており、フォントをインストールする以外の用途でも活用できます。フォントを購入する以外に楽しめるコンテンツがあるのが他のフォントアプリにはないポイントですね。
- フォントのインストール
- 検索 (フォントをいろいろな方法で検索)
- デコる (画像にフォントをコラージュ)
- 文字を知る (フォントの解説ページ)
- 文字を撮影 (撮影した画像から似たフォントを特定)
フォントの利用には年額3,500円(スタンダードプラン)が必要で、収録されている100書体を印刷物やノベルティなどの用途で使用できます。
使えるフォントは全て日本語100種類
「ダイナフォントアプリ」で使用できるのはすべて和文フォントで100種類!英文フォントなしでこの収録数はすごいですね。タイトルなどデザインに添えたときに映えるフォントが多いような気がします。
各フォントにはデザインコンセプトなどの情報と合わせて大きな画面でプレビューが表示されます。縦書き、横書きそれぞれのフォントプレビューが確認できてかなり見やすい。
フォントの歴史を学び、フォントをもっと使いたくなる
「文字を知る」ではフォントデザインの背景を解説した読み物を5つ収録。例えば2018年にグッドデザイン賞を受賞した「甲金文体」では、古代文字から現在の感覚に合わせたフォント作りをどのように行ったかなど、図や資料とともに詳しく解説。フォントのことを深く知ることでもっとフォントを使いたくなります。
フォントアプリで手軽に画像編集もできる
実際にフォントを使って作品を作りたいときに、画像編集アプリがなくても大丈夫。「デコる」の中では収録フォントを使ってiPad内の写真と合成してイメージを作ることができます。
数は少ないですがイラスト素材もいくつか使用できるので、グラフィックツールには馴染みがない方でも気軽に試すことができます。
有料フォントを使って楽しむことをもっと身近に
「ダイナフォントアプリ」などのiPad向けフォントアプリはまだまだ一般的に広く知られておらず、使う人も少ないと思います。そういった状況を踏まえて一部の人が使うだけでなく、有料フォントを幅広いユーザーに使ってもらえるよう考えられたアプリとだと感じました。
リリース時点ではスタンダードプランのみとなっていますが、さらにプロユーザー向けにもっとフォントの種類の多いプランが追加されることも期待したいですね。
iPadのカスタムフォントが気になった方はぜひ他のアプリもチェックしてみてください。
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