お絵描きアプリ「Procreate」に最新アップデートがリリースされています。今回はメジャーアップデートで、新機能やインターフェースの調整など盛りだくさんの内容です。待望の直線ツールもありますよ!全編と後編の2回に分けて詳しく解説していきます。
新しいアイコンとともに新生Procreateがリリース
長く親しまれてきたアイコンも今回は大きく変わりました。筆の形がモチーフとなっていた形状が、より細く洗練された印象に変わっています。
今回のアップデートの主な内容は以下の通りです。
- iOS9のマルチタスキング(Split ViewとSlide Over)対応
- Predictive Touchを使った高速で滑らかな描画に対応
- 新ブラシ「アーティスティック」8種追加
- Quickline(直線描画ツール)を追加
- アンドゥ・リドゥなどの操作を画面タップジェスチャーに対応
- 筆圧感知スタイラスペンの筆圧曲線の調整機能追加
- iPad ProおよびApple Pencil対応
- Apple Pencilの筆圧・傾き・方位角対応
- ブラシ詳細設定にチルト(傾き)、フロー、重なる機能追加
- ブラシのプレビュー欄への試し書き機能追加
- 3点の遠近法ガイドの追加(有料240円)
- ブラシのグレーズが筆圧感知に対応
- アイコンの変更
- インターフェースの改良(サイドバーの分離と位置調整機能)
- インスタント再生(動画再生機能)
- 新しいエフェクト「モーションブラー」「遠近ブラー」追加
- iPad Proで最大16K×4Kサイズ、iPad Air2で8K×4Kサイズのキャンバスに対応
直線がジェスチャーで素早く描ける「Quickline」機能
要望は多かったにもかかわらず、なかなか搭載されなかった直線ツールが遂に登場しました!
使い方は「線を描いたらしばらく指を離さずに待つだけ」というシンプルなものです。
例えば、このようなヨレヨレの線を引いても、指を離さずにしばらく待つと…
ピンと弦を張ったようにきれいな直線に補正されます。途中はどれだけ曲がっていても補正してくれます。
補正されたら指を離さずに、そのままドラッグして終点を移動できます。
もしもQuicklineが不要、もしくは補正されるまでの時間を調整したいときは設定で調整できます。
アクションパネル内の「環境設定」の項目の中にある「Quicklineの遅延」で、スライダーを左端にするとオフにできます。右方向へ動かすと、補正されるまでの時間を伸ばせます。
大迫力な2つのブラー効果が追加
画面にダイナミックなブラー(動きを表現するブレ)効果が2つ追加されました。
1つは「モーションブラー」です。一方向の大きな揺れを感じさせるブラーで、画面をスワイプすると強度を調整できます。
画面に二本指をつけてひねることでブラーの角度を変更できます。
2つめは「遠近ブラー」。奥から手前に迫ってくるような遠近感とスピード感を表現できます。
画面に表示される円を動かして、フォーカスしたい場所に合わせましょう。
画面をスワイプすると強度を調整できます。
「遠近ブラー」にはさらにブラーの強さを方向によって調整できます。
画面下左端のボタンをタップすると、ブラーの中心を示す円が変化。矢印の向きをドラッグして動かすと、ブラーの強く出る方向を調整できます。
Apple Pencilにも対応した新ブラシが多数追加
新ブラシとして「アーティスティック」が追加。8つのブラシが含まれており、いずれもアナログ画材を再現した味のあるテクスチャーが使われています。
ブラシの詳細設定パネルを開くと、「Pencil」という項目が追加されています。
これはApple Pencil向けのもので、チルト(傾き)での変化を調整できます。主に傾きに対応してブラシは太くなるよう設定されています。
遠近法を使ったイラスト作りに便利な遠近法ガイド
新機能の「遠近法ガイド」は240円で購入する必要があります。将来のアップデートで追加されるそうなので、すぐに必要な人だけ購入するとよいでしょう。
アドオンの購入が完了すると、アクションパネル内のキャンバスの項目からガイドを編集できるようになります。
遠近法ガイドの編集画面では、消失点を3つまで配置してパースのガイドを作れます。
消失点は1つめと2つめに加えた点がつながって、地平線として扱われます。
画面下に配置されているスライダーで、キャンバスに表示するガイド線の太さ・濃さを調整します。
ガイドに沿って直線を描きたいときは、レイヤーのサムネイルをタップして表示されるメニューから「ガイドアシスト」を選択。
描画アニメーションを素早く再生できる「インスタント再生」
「インスタント再生」機能は、描画中に記録されていた線描をいつでも再生できるものです。
今までは動画として出力しなければ見れなかったものが、いつでも再生できるようになったのはかなり便利ですね。
動画の再生中は、画面を左右にスワイプすると再生時間をスキップできます。
描画の過程を解説したいときなどに活用できそうな機能ですね。
iOS9のマルチタスキング対応。ながらお絵描きも可能に
iOS9のSplit Viewに対応(iPad Air2とiPad mini4のみ)したことで、資料を見ながら描くこともできます。1/2表示になってもツールバーのアイコンが一部まとめられて表示されますが、全機能が使用できます。
Split Veiwでも1/3表示ではお絵描きはできず、プレビューのみの表示になります。ちなみに「Photoshop Sketch」では1/3表示でも描画できます。
使いやすくて便利な新ジェスチャー3つ
お絵描き中によく使う機能がジェスチャーで素早く操作できます。
2本指で画面をタップで「取り消し」、3本指で画面をタップで「やり直し」、4本指で画面タップで「全画面表示」となります。
ツールバーの位置をドラッグして変更
ブラシのサイズ・透明度スライダー、アンドゥ・リドゥボタンが配置されているサイドバーが、上部のツールバーから切り離されました。さらにサイドバー中央のスペース部分をタップ&ホールド、そのまま上下にドラッグして位置を調整出来るようになっています。
iPad Proのような画面の大きな端末で便利になるでしょうね。
↓後編では筆圧感知スタイラスペンでの新機能などを紹介します。
コメント
iPad pro欲しくなります…
絵を描くだけなら、cintiqとアプリ買うくらいなら十分そうですね。あと、イラストレーターの編集や写真のcmyk変して加工が出来れば、外出時の作業をiPadに置き換えれそうなクオリティーなアプリですね。
こんにちは。
iPad Proが出るとアプリの方も充実しそうで楽しみです。
お絵描きに関してはProcreateは多機能になってきましたね。