お絵描きアプリ「Procreate」に最新アップデートがリリースされています。今回はメジャーアップデートで、新機能やインターフェースの調整など盛りだくさんの内容です。待望の直線ツールもありますよ!全編と後編の2回に分けて詳しく解説していきます。
↓前編の記事を見てない方は先にこちらをどうぞ。
Procreate 3.0 | iPad ProとApple Pencil対応の過去最大のアップデート。直線が描けるQuicklineや3点パースなど新機能を解説 [前編] – iPad Creator
ブラシのカスタマイズはプレビュー欄で試し書き
ブラシの調整ができる詳細設定パネルを開きます。その上部にあるプレビュー欄に、試し書きができるようになっています。
調整した結果がどのように描けるのか、すぐに試せてカスタマイズが楽になります。
グレーズを適用したブラシが筆圧感知に対応
待望のグレーズを適用したブラシの筆圧感知対応です。今まではグレーズを適用すると筆圧に合わせて透明度を変化させることができませんでした。
今回のアップデートで筆圧でサイズ・透明度両方をコントロールできるようになり、Photoshopに近い表現ができます。
筆圧感知に対応しているスタイラスペンは以下の製品です。
- Adonit Jot Touch 4
- Adonit Jot Touch Pixelpoint
- Wacom Bamboo Stylus fineline1/2
- Wacom Intuos Creative Stylus1/2
- Pogo Connect1/2
Hex3 Jajaは対応製品から外れていて使用不能です。
Wacom Intuos Creative Stylus2、Pogo Connect1は、iPad Air2・iPad mini4は非対応製品とされています。Bamboo Stylus finline2はiPad mini4は非対応製品とされています。(接続できても線が途切れるなどの不具合がでます)
筆圧曲線をカスタマイズする
アクションパネルの「環境設定」の1番下にある「Edit pressure curve」で筆圧曲線を調整できます。
筆圧曲線は筆圧による変化を調整できます。曲線の左下が軽い筆圧、右上が強い筆圧になります。
曲線の上にタップすると、曲線を動かすためのポイントを追加できます。ポイントは最大2個まで追加できて、再度タップすると削除できます。
筆圧曲線を調整すれば、今まで出来なかったペンの”硬さ”を調整できます。特徴のあるブラシを作りたい時にも活用できます。
AdonitのJot Touch Pixelpointでは描き出しが硬めに感じました。柔らかい設定にする方が、今までの感触に近いようです。
ブラシの新設定「フロー」と「重ねる」
グレーズの設定に新しく「フロー」と「重ねる」という項目が追加されています。
Photoshopにある「流量」にあたる機能と考えられます。
「重ねる」をオンにして、「フロー」を調整すると不透明度の変化とは違う効果が得られます。
上の画像で不透明度の変化と「フロー」の変化を比較しています。左側は不透明度のみ、右側は「フロー」のみ変化させた描画です。
「フロー」の数値を下げていくと、ブラシのテクスチャーが強く出ることがわかります。「フロー」を活用すれば擦れが出しやすくなります。
「フロー」の数値を下げると、ブラシを重ねたときの効果にも違いが出ます。
下の描画は「フロー」を下げて重ねていますが、重ねるほどに色が濃くなっています。
Apple Pencil対応の機能予測
今回のアップデートでは未発売のApple Pencilに対応。Apple Pencilは筆圧・傾き・方位角を認識する機能があるようです。
以下はApple Pencilに対応したブラシ機能を予測したものです。
iPadの設定アプリでProcreateの項目を開きます。
そこには「APPLE PENCIL PREFERENCES」という機能が追加されており、
Apple Pencilの操作(Apple Pencil Mode)と手の操作(指モード)にそれぞれ、ジェスチャ・選択したツール・ペイント・ぼかし・消しゴムに割り当てできます。
Apple Pencilではブラシ、指は消しゴムとして使うといったことも可能になるようです。
Apple Pencilの機能に対応した設定もブラシ詳細設定に追加されています。
傾きに対応してブラシをコントロールできる「チルト」がそれにあたります。
ペンの傾きでブラシのサイズと透明度が変化。そして方位角によってその描画位置が調整される仕組みです。傾きと方位角の組み合わせによって、「ペンを寝かせて描く」という行為が自然な形で再現されます。
実際にApple Pencilで使用してみないとわかりませんが、非常に楽しみな機能だと思います。また手に入ったら試してレビューする予定です。
以上でProcreate 3.0の解説記事は終了です。
新機能は使って楽しいものばかりですが、描画エンジンが変更されたこともあり不具合の報告もあるようです。現時点では筆圧感知スタイラスペンの使用感が変わっていたり接続不具合が報告されています。
不具合修正のアップデートも順次行われると思います。
何かお気付きのことがあればぜひコメント欄までどうぞ。
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