iPhoneやiPad、Androidで配信され幅広いユーザー層に人気のお絵かきアプリ「アイビスペイント(ibisPaint)」。リリースされたばかりのバージョン5.1.0を詳しく解説していきます。今回もフォントの追加ダウンロード機能、インターフェースの変更機能など、お絵かきをもっと楽しくする機能が追加されています。
新しいツール配置で作業効率が大幅にアップ
iPad Proの12.9インチやiPhone Plusモデルなどのように、近年はモバイル端末の画面が大型化してきました。
そこでもう少しだけ画面をツール表示領域に割くことで、より快適に使えるように改良されたのが今回の「ツール選択ウィンドウ」の配置です。
今まではツールボタンをタップして、そこからペンや選択ツールなどに切り替えてきました。しかしこの方法では手数がかかります。
新しく追加された設定の「ツール位置の選択」を「左」もしくは「右」にしておけば、ツールボタンを左右に表示したまま作業できます。(デフォルトでは左)
旧バージョンの表示に戻したいときは「ポップアップ」を選べば戻せます。
実際に新インターフェースでお絵かきをしてみましたが、以前のものよりもずっと楽に作業ができることがわかりました。
画面の小さな端末で使うのでなければ、ポップアップ表示よりも断然使いやすいと思います。
Split VeiwやSlide Overに対応
ついに画面分割モードのSplit ViewやSlide Overにも対応!7:3モードの小さな画面に表示すると、まるでiPhoneバージョンの「アイビスペイント」を使っているようで面白いですね。
Split View使用時はツールをポップアップ表示にしておくと使いやすいでしょう。
片方の画面に資料を表示したり、解説ページを見ながらお絵かきができるようになって、ますます便利になりました。
手ぶれ補正は事前補正に変更
きれいな線を描くときに欠かせない「手ぶれ補正」は新しい「事前補正」に変更されました。
「事前補正」になるとペンで描きながらきれいな線に補正されるため、以前の「事後補正」のように線を描き終えてから「クネッ」と補正されていた不自然な感じがありません。
より自然に描けて今まで通りきれいな線が描ける理想的なペンに進化しています。ぜひ実際に試してみてください。
※手ぶれ補正の設定ウィンドウで今までの「事後補正」に切り替えできます。
筆圧を調整するグラフ(筆圧曲線)が追加
Apple Pencilなど筆圧機能が使える環境で役立つ「筆圧グラフ」機能が追加。
設定ウィンドウ内の「筆圧調整」の欄にあるグラフの黒い点を動かして好きな筆圧の変化を作り出せます。
曲線の途中をタップすると編集ポイントを追加できます。ポイントを削除してやり直したいときは「リセット」しましょう。
ダウンロードフォント350種類を追加!
外部からアプリにフォントをインストールする機能が追加され、登録したリストから好みのものを選んでタップするだけでダウンロードできます。
まずは「文字入れ」ツールを選択して、「文字追加」ボタンをタップします。
文字を入力したら、ツールメニューの表示された枠の中の左下「フォント」をタップします。
フォントのリストが並んだウィンドウが表示されますので、下の方へスクロール。使いたいフォントの名前をタップするとアプリ内にダウンロードが開始されます。
ダウンロードが完了したら、入力した文字にフォントが適用されているはずです。
たくさんのフォントが登録されていて、好みのフォントを探し出すのが大変なときは、フォント名の横の「★」をチェックしておくと次回からは「お気に入り」タブですぐに選べるようになります。
日本語フォントは容量が大きいものもあるため、端末の空き容量を節約したい場合、使わなくなったフォントは右端に表示されているゴミ箱のアイコンをタップして削除しておきましょう。
レイヤーのラスタライズ
「ラスタライズ」という言葉が聞きなれない人もいると思いますが、テキストやトーンなどのベクターレイヤーを画像と同じように消しゴムで消したり変形できるようにする機能です。
手順は「レイヤー」の中にある点が3つ並んだボタンをタップ。その中の「ラスタライズ」を選択します。
ラスタライズしますか?という表示が出るので「はい」を選択。
ラスタライズしてしまえば、あとは自由に加工できます。ラスタライズすると再編集できなくなるため、あらかじめレイヤーを複製しておくなど後で困らないようにバックアップを作っておきましょう。
新フィルター「膨張」
新フィルター「膨張」は主に瞳の大きさを調整するのに使える機能です。
まず「発火点」と呼ばれる円がキャンバス上に2つ表示されます。それぞれ左右の瞳の中央まで指で移動させます。
そのあと、好みの見た目になるように「膨張量」「半径」をスライダーで調整しましょう。
片目だけにフィルターを適用したときは、発火点のON/OFFボタンを使って片方のみにすることもできます。
透過PNG保存(キャンバス)と全結合
透過PNGで作品を保存したいときに使える「透過PNG保存(キャンバス)」が白背景でも使えるようになっています。
またレイヤーをすべて結合できる「全結合」機能も追加されています。レイヤーを結合してしまえば、イラスト全体にフィルターを加えることができます。
iPad限定の新機能も多く追加された5.1.0アップデート
上記の機能追加のほかにも、カラーパレットの登録数の制限がなくなるなど機能改善されたものもあります。
アプリを起動したときに青い吹き出しで各ツールのチュートリアルが表示されるなど、初心者に優しい機能も用意されています。
またiPad向けの機能がいくつも追加されており、iPhoneだけでなくiPadユーザーにも使いやすいアプリへと進化しています。
お絵かきアプリの中では最も触りやすい設計になっていると思いますので、ぜひこの機会に「アイビスペイント」でイラスト作りにチャレンジしてみてください。
↓バージョン5.5解説記事はこちら
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