Intuos Creative Stylus | iPadで2048レベルの筆圧感知するワコムIntuosスタイラスペンを徹底レビュー[後編]

Wacomより発表されたiPad向けの筆圧感知スタイラスペン「Intuos Creative Stylus」をレビューします。2048レベルの筆圧感知・手のひらを識別するパームリジェクション・傾きの感知などハイスペックなスタイラスペンを、iPadで手頃な価格で使用できます。
前編と後編に分けて詳細にレビューしています。

▼レビュー前編はこちらです。
Intuos Creative Stylus | iPadで2048レベルの筆圧感知するワコムIntuosスタイラスペンを徹底レビュー[前編]

使用環境：iPad4（iOS6.1.3）アンチグレア保護シート付き

各ペイントアプリごとの使用感を確認

Procreate – Sketch, paint, create. (2.0.1)
カテゴリー：エンターテインメント
価格：￥600
開発：Savage Interactive Pty Ltd

Procreateではブラシ設定で筆圧に対しての変化を調整できます。感度はすごく高く気持ちよく描けますが、どちらかと言うと筆圧感知は柔らかい。
Jot Touch4よりは軽い筆圧のコントロールが弱い印象。描き出しが強くなることが多い気がします。今後のProcreateのアップデートでIntuosに最適化してくれればもっと快適になるはずです。

筆圧の調整方法
ブラシ設定内の[ Pressure ]のスライダーを左右に動かすと筆圧を加えたときにどれくらい変化を付けるかを調整できます。筆圧が柔らかい場合は弱め（変化を小さくする）に、筆圧がかたい場合は強めに設定する（変化を大きくする）といいでしょう。

SketchBook Pro (2.9)
カテゴリー：エンターテインメント
価格：￥500
開発：Autodesk Inc.

SketchBook proについては、スケッチに関してはかなりいい感触です。
JotやJajaなどのディスク型のスタイラスでは、ペンを寝かせすぎるとディスクの角が当たって描けないということがあります。その点Intuos Creative Stylusならペンを寝かせて描いてもちゃんと筆圧を伝える構造になっているのでラフスケッチでも快適です。
描画も高速でSketchBookとIntuosの組み合わせは満足のできる環境だと思います。

筆圧の調整方法
筆圧の調整はブラシ詳細設定のパネルで最大と最小の値で行います。最小と最大の差が筆圧変化の幅になるので、筆圧を柔らかくしたいときは差を大きく、硬くしたいときには差を小さくするといいでしょう。

↑Intuos Creative Stylusのサイドボタンを活用してペンと消しゴムを切り替えできます。フルスクリーンでスケッチできて効率的です。

ArtStudio for iPad – 描画、ペイントそして写真の編集 (5.16)
カテゴリー：写真／ビデオ
価格：￥500
開発：Lucky Clan

ArtStudioでもラフスケッチなどに使いやすくアプリのリストガード機能も活用できます。
カスタマイズしたブラシはお気に入りに追加しておくと使いやすくなります。

筆圧の調整方法
ブラシの太さと透明度の筆圧変化のスイッチをONにします。それぞれ個別に設定ができます。[Styluss pressure] → [Enabled]をタップ。

Intuosスタイラスペンの総合的な使用感

自由な角度で描いても筆圧を感知する仕組みはかなりよく考えられています。誰でも手軽に筆圧感知を楽しめる良質なスタイラスペンです。サイドボタンを誤って押してしまうことも多いデザインですが、持ち方を工夫すれば問題ないと思います。
バッテリーの持ちも良く頻繁に使っても電池1本で1ヶ月は充分持ちそうです。
現状ではBamboo Paperとのセットが特に完成度が高いことから、アプリ側での最適化が進むとさらに良いスタイラスペンになるでしょう。

気になったところ
傾き感知やリストガード機能など独自の機能が使えるアプリが少ないのが残念。この点でもアプリが対応してくれるのを待つばかりです。
Bluetooth接続が不安定なところも気になりました。SDKのバージョンアップで改善すると思われますが、現時点では何度も再接続ができないときがありました。これは早急に改善して欲しいと思います。（他のレビューでは報告されていないため個体差があるかもしれません）