お絵描き・イラスト制作向けの無料アプリ「メディバンペイント」がバージョン8.0にメジャーアップデート。
水彩表現に使える「水彩境界」やテキストの装飾機能など楽しい機能がたくさん追加されています。新しい機能の使い方をまとめて解説します。
水彩境界やパターンブラシなど描画機能を強化
バージョン8.0【新機能】
・水彩境界機能が追加
・パターンブラシが追加
・テキストの回転、ふちどりが可能に
・ソーシャルログインが可能に
・iPad ProでAdonitスタイラスペンに対応
今回のアップデート内容も一部を除いて、iOS以外のバージョンでも利用できる機能となっています。
また上記には記載されていないマルチタッチジェスチャーの追加にも注目です。
[新機能1] 水彩境界をレイヤーの効果で加える
水彩境界がどのようなものかについては、メディバンペイント公式Twitterで以下のように紹介されています。
そもそも水彩境界ってなんぞやというみなさまへ…(^○^)つ画像https://t.co/ahHuB8FU92 #メディバン中の人4号 #メディバン使い方 #使い方じゃないですすいません pic.twitter.com/Qh9xRlI8SH
— メディバンペイント (@MediBangPaint) 2016年6月3日
水彩絵の具やカラーインクなどの画材で、塗ったフチに顔料が濃く残ったまま乾燥して縁が濃くなる効果です。アナログ画材ならではの技法とも言えます。
これをデジタルで再現したのが「水彩境界」と呼ばれる効果です。
レイヤー一覧の中で、効果を加えたいレイヤーの右端にある「i」インフォボタンをタップします。
レイヤーについての編集ができるメニューが並ぶ中に、「水彩境界」の項目があります、これのスイッチをオンにしましょう。
濁り・幅・強さの3つのパラメータを調整できます。
あらかじめ塗った色面だけでなくそのレイヤー上での描画は、すべて水彩境界のある塗りになります。アナログ水彩っぽいイラストが作りたいときに生かしたい機能ですね。
↑動画での解説はこちらの公式動画を参照してください。
[新機能2] パターンブラシを作る
ブラシの設定パネルの左上、「+」ボタンをタップして「ブラシ追加」を選択します。
[標準]の項目の中からビットマップ・ビットマップ水彩のいずれかを選択します。
「画像を選択して追加」を選びます。
↓
好きな画像素材をアルバムなどから読み込みブラシに登録します。
ブラシの登録画面でタイプ → 「パターン」を選択します。
右上の「完了」をタップしてブラシを保存しましょう。
作成したパターンブラシで塗ると、登録したパターンがタイル状に上下に並んで描かれているのが確認できます。
消しゴムで消したり修正しながら描けるのがいいですね。
よく使うパターンがあればブラシとして登録しておくと便利でしょう。
[新機能3] テキストの回転とふちどり追加
テキストの設定には「回転」と「ふち色」が追加。テキストをスライダーを使って角度を調整できます。
ふち色ではテキストのふちどりに好きな色を指定して線を追加します。ふち色の上にある「ふち幅」でふちどりの太さを調整可能です。
[新機能4] ソーシャルアカウントでのログインに対応
TwitterやGoogleなどソーシャルアカウントでのログインに対応しました。今までメディバンペイント用に新しくアカウントを作るのが億劫だった人には嬉しい変更ですね。
よく使っているソーシャルアカウントでログインして、ブラシなどクラウドからダウンロードできる素材を活用しましょう。
[新機能5] Adonitの新型Bluetoothスタイラスペンに対応
Aodnit製の新しいBluetoothスタイラスペン「Adonit Pixel」にも対応しています。
日本ではこれから発売される製品で、筆圧感知やショートカットボタンなどの機能を備えています。
[過去記事] Adonitから幅広いiPadに対応した筆圧感知スタイラスペン「Pixel」リリース – iPad Creator
「Adonit Pixel」はiPad miniおよびiPad4以降、iPad Pro 12.9インチまでのiPadに対応します。iPad Pro 9.7インチには非対応です。
またiPhoneはiPhone5から最新のiPhone6sまで対応します。詳しくは製品ページでご確認ください。
The Best iPad Stylus | Pixel by Adonit
iPad向けの新機能マルチタッチジェスチャーが便利
新機能として記載されていませんが、iPadでの操作を快適にしてくれるマルチタッチジェスチャーが追加されています。
使用するには左上端のメニューボタンをタップ。表示される項目の中から「マルチタッチジェスチャー設定」を選択します。
マルチタッチジェスチャーの設定は全部で以下の5種類。
- キャンバス移動:2本指ドラッグ(変更不可)
- キャンバス拡大縮小:2本指ピンチ(変更不可)
- キャンバス回転:2本指回転
- 取り消し:2本指タップ
- やり直し:3本指タップ
上の2つのジェスチャーは基本設定のためここではオフにはできませんが、Apple Pencil使用時に筆圧感知オン・パームリジェクションをオンにすることで反応しないようにできます。
残りの3つのジェスチャーがiPadユーザーにとってはかなり便利。2本指で回転は他のお絵描きアプリでも採用されている機能で、キャンバスを描きやすい角度に素早く回転できます。
またProcreateアプリでも採用されている取り消し・やり直しジェスチャーは、現状で最も効率的なジェスチャーだと思います。
iPadユーザーの方にはぜひ試してみてほしいジェスチャーです。
ほかのペイント系アプリ、手書きメモ系アプリでもこういった便利なジェスチャーが採用されるようになれば、デスクトップの操作を超えるくらい便利になるかもしれませんね。
以上、今回のアップデート内容の詳細解説でした。
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