Autodesk社を代表するペイントアプリ「Autodesk SketchBook – スケッチブック」がメジャーアップデート。
iPad ProとApple Pencilの最新の機能に対応するものとなっており、最大キャンバスサイズの大幅な強化、最新の描画エンジンの採用などで劇的に使用感が向上しています。
主要な6つの新機能を詳しく解説していきます!
新機能1「キャンバスサイズが最大100メガピクセルまで拡大」
最もメモリを積んでいるiPad Pro 12.9インチなら、最大100メガピクセルまでのキャンバスを扱えます。iPad Pro 9.7インチでは最大36メガピクセルまでとなっています。
100メガピクセルといってもピンときませんが、私がよく使う比率でキャンバスを作ってみると以下のようになりました。
- iPad Pro 12.9インチ = 最大100Mpx 12,000×8,300px
- iPad Pro 9.7インチ = 最大36Mpx 7,520×5,000px
いずれの場合も最大レイヤー数は20まで。
定番のお絵かきアプリ「Procreate」ではここまで大きなサイズは作成できませんし、最大レイヤー数で見ても大きく上回る性能です。
最近のiPadではOpenGLの進化系と言える「Metal」を採用しており、この新グラフィックAPIを採用することでこの性能を実現しているのかもしれません。
新機能2「予測ストローク」
「予測ストローク」と呼ばれるこの機能は、他のお絵かきアプリに見られる手ぶれ補正(線を滑らかにする)だけではなく、何を描こうとしているのかを予測して図形などに変換してくれます。
例えば、円をフリーハンドで描いても定規で描いたようにきれいに補正されたり、直線も描けます。
この機能がONになるのは、上部ツールバーのアイコンが水色に点灯し、下にスライダーが表示されている間だけです。
スライダーの数値が大きくなるほど補正が強くなります。
数値は5段階から選択できます。
実際に使用してみると、手ぶれ補正としてはなめらかで、直線ツールとして使っても便利でした。ただし予想外のところで補正されてしまうこともあるため、スライダーで強さを調整しながら作業する方が良さそうです。
新機能3「170種類以上のカスタムブラシを採用」
左端のブラシが配置されたバーの上部のボタンをタップすると、170種類ものブラシを収録した「ライブラリ」から好きなものを追加できます。
追加する方法はブラシアイコンをドラッグするだけ。
ブラシツールバー内の並べ替えもドラッグで行えます。
新機能4「ラピッド UIモードで全画面を使って快適に操作」
64ビット対応端末のみの機能になりますが、「ラピッド UI」モードと呼ばれる全画面表示専用のツールが使用できます。
まずは上部ツールバーの右端のボタンをタップ。
今まであった全画面表示に加えて、左側にツールボタンが追加された「ラピッド UI」モードとなります。
このモードではiPadに添えた左手を使ってブラシ・カラー・レイヤーの3つのツールを素早く表示できます。
ツールウィンドウはタッチしている間だけ表示されるため、全画面表示のメリットを生かしながら機能性をアップさせたモードと言えます。
新機能5「透明な円からフリックしてよく使うツールを選択」
画面の下に表示されている半透明の円をタップすると、よく使うツールにアクセスできます。使用できるのは以下の5つ。
- 1つ前のブラシ
- 消しゴムモード(描画ブラシを消しゴムに)
- スポイト
- ブラシパック表示
- 左右反転
また半透明の円から各ボタンの方向へ素早くスワイプすることでも起動できます。
↓次のページでは定規ツールなどについて解説!
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