Adonitから「Apple Pencil互換」スタイラスペンの中で唯一の筆圧感知、傾き、サイドボタン機能を採用した製品「Adonit Note+」がUSでリリースされました。筆圧感知は2048レベル、USB-Cコネクタによる充電は使用中でも可能とApple Pencilの代替としてイラスト制作に使える性能です。
Apple Pencilと同等のポインティング精度とパームリジェクションも備えており、今後対応アプリが増えていくことが期待されます。
Apple Pencil互換の機能を持ったスタイラスペン登場までの流れ
「Adonit Note+」は今まではApple Pencil一択だったiPad向け高機能スタイラスペンの市場を大きく変える製品となります。
そもそも最新のiPadモデル(第6世代以降のiPad)に採用されているApple Pencil向けのセンサーは、同時期発売のロジクール「Crayon」の発売によりハードウェア側でセンサーに対応できればサードパーティでも使用できるものであることの証明でした。
それまでアクティブスタイラスペンのみだったサードパーティのiPad向けタッチペンの市場は、「Apple Pencil互換」製品の開発へと向かいます。
そして最近になってようやくサードパーティからも、低価格ながらApple Pencilと同等のポインティング精度とパームリジェクションが使えるペンが続々と販売されます。
過去にレビューした製品もその一つです。
iPad向けのスタイラスペンを作り続けてきた「Adonit」が遂にApple Pencilに並ぶ製品をリリースすることに
長年iPad向けにスタイラスペンを作り続けてきたメーカー「Adonit」は、ここにきて念願叶ってApple Pencilに比肩する高機能スタイラスペン「Adonit Note+」発売に辿り着きました。
Bluetooth接続すれば、Apple Pencilと同等のポインティング精度、パームリジェクション機能に加えて、傾き、筆圧感知、サイドボタンが対応アプリ内で使用可能となります。さらにUSB-C充電コネクタを採用しておりApple Pencilでは不可能な充電しながらの使用も実現しています。
さらに上記の性能を持ちながらApple Pencilより安い69.99ドル(日本円で8,000円前後?)という価格設定も大きな魅力となるでしょう。
以下「Adonit Note+」の情報をまとめました。
- 開発は海外アクセサリメーカー「Adonit」
- 69.99ドルでUSのみ発売(日本発売は1ヶ月程度遅れるもよう)
- 本体サイズ153mm×10.5mm 重量15g
- Bluetooth接続で対応アプリでのみ2048レベルの筆圧感知、傾き、2つのサイドボタンに対応
- 後部のUSB-Cコネクタにより充電(充電中の使用可能)
- 1時間の充電で10時間使用可能
- カラーはブラックのみ
- 対応するiPadモデルはiPad6/7、iPad mini5、第3世代iPad Pro
- iOS12.2以降をインストールしている必要がある
日本での発売時期は個人的にメールで問い合わせたところ1ヶ月ほど遅れるそうです。日本ではBluetooth接続製品は技適の手続きもあるためしばらく待つしかないですね。
尚、筆圧感知などの機能を省いた簡易版といえるスタイラスペン「Adonit Note」はすでに日本でも発売中です。
「Apple Pencil互換」スタイラスペンの懸念事項
Bluetooth接続で使用する点は同じでも、Apple PencilがOSレベルで対応するのに対して「Adonit Note+」はアプリごとの接続と対応になります。よって使用するアプリに対応するプログラム「SDK」が入っていなければ筆圧感知、サイドボタンなどの機能は使用できません。
現時点では「Adonit Note+」は「コンセプト」や「Artstudio Pro」など限定されたアプリでしか機能を生かすことができません。(Procreateは今後アップデートで対応予定)
またApple認可アクセサリではないため、Appleが仕様を変更すれば機能の一部が使えなくなる懸念もあります。(可能性は低いもののAppleのことですからゼロではないと思います。)
今後、Wacomのような大手メーカーも参入してくる可能性がある分野であり、Appleがどのように対応していくのかにも注目です。
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